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あたたかい「春陽」が降り注ぐ祝日の29日。ゴールデンウィークに入ったばかりの渋谷でSOARINGのライブが開催されました。セカンドアルバム『kijaku』のリリースパーティということですが、鍵和田さんのお話によるとファーストアルバムをリリースしたときにイベントをしていなかったので、1枚目と2枚目のアルバムを合わせた発売記念パーティになるとのこと。

MCでChilさんは「天気のいいときにこんな地下に・・・」と恐縮していましたが、いやいや、天気のいい昼間にアンダーグラウンドなライブハウスでお酒を飲みながら聴く音楽ほど贅沢なものはないでしょう。もちろん晴天の空の下で飲むビールも美味しいですけどね。

ライブハウスは渋谷HOMEです。渋谷郵便局の裏手あたりにあります。

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階段を降りて重い扉を押すと夜な感じ。ドリンクを販売するカウンターがあり、ステージは入って左手奥にありました。天井にはミラーボールもあった。受け付けで持ってきたKijakuのCDをみせて名前を告げ、レーベンブロイのビールを注文しました。sphontikさんのDJで心地よい音楽が流れていて、いい雰囲気です。

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テーブルに着くと、隣に座っていたneoparaさんという男性から声をかけていただきました。neoparaさんは既にSOARINGのライブは4回目とのこと。ぼくのブログを読まれていたそうで、恥ずかしいけど嬉しい。とても気さくな方だったので、初対面にも関わらず音楽だけでなく仕事のことなど話が弾みました。常連の方はお互いに顔見知りも多いようで、ファンの集いのような様相がありました。

会場内では、lullalooさんによるお菓子とハンバーガーのコーナーもあり、ベジバーガーを注文。400円。これがビールに合って美味かった。もぐもぐ頬張っているとbynさんの演奏がはじまりました。

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bynさんは、サンプラーのループをバックに弾き語るスタイルです。ギターの胴を叩いてパーカッションの音をループさせ、ギターのフレーズを重ねて、さらにコーラスまで加えていく。ベースでいうところのチョッパーのようなスラップ奏法によるフレーズを使った曲もありました。

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これは凄いなあとおもった。ぼくがループで演奏するスタイルを知ったのは、ツイッターでKTタンストールというシンガーに憧れている方の映像をYouTubeで拝聴したときなのですが、ナマで観たのはこれがはじめてです。ひとり多重奏というか、多重録音の過程を観ているようで楽しい。ファルセットの歌声を重ねてハーモニーを作ったときには、職人芸的な完成度の高さに感動しました。(ちなみに、KTタンストールの演奏はこちら。こういうスタイルで演奏されていました)。bynさんは関西弁のトークも絶妙でした(笑)

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そしてSOARING登場。ここからはセットリストの順番を追いながら、MCなども含めてトレースしていきましょう。まず3曲。

1. RIVER
2. SHIP
3. e.g.


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「RIVER」が終わったあとには「ドキドキしています。心臓が飛び出そう」とChilさん。とはいえ、「e.g.」で踊りながら歌う姿は楽しそうでした。なんとなくカントリー風な衣装で楽曲が民族舞踊的な響きもあるので、草原で踊る娘を想像したりして。

「お休みの日に音楽を聴きながらお酒を飲めるといいね」ということで企画したパーティだそうですが、今日は夜からだとおもっていた方も多くて、直前にツイッターで情報が飛び交ったとか。確かにライブは夜のことが多いので、勘違いされた方は残念なことでした。

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「」 4.vega.

4曲目が終わったときのChilさんのMCは「音楽の始まり」について。中学のときに吹奏楽部でクラリネットを吹いていて、それが音楽の始まりだったとのこと。当時、よく聴いていたのはB'z。うーむ、B'zですか。ご自身でコメントされていたように現在のSOARINGの音楽とはまったく違うのですが、なんとなく親近感を覚えました。J-POPもいいよね。

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5.cage

ファーストアルバムに入っている「cage」は、鍵和田さんの以前のバンドの曲にChilさんが曲を付けた経緯があったそうです。「そのときの心理状態を表していたせいか暗めの歌詞」なんてことをおっしゃっていましたが、確かに前半は飛べない私について書かれているのだけれど、後半は逆転して明るい空に飛び立つような歌詞だとおもいます。

5曲が終わったところで、パーカッションの久保田さん登場。ここからは3人編成の演奏になりました。「要塞」のようなセットには、布を被で覆われたてるてる坊主(?)のような楽器もあり、電子楽器かな?ともおもったのですが「要塞に電子要素はとりいれてないですよ(^^)布を使って音を加工しているのです(´・∀・`)」とツイートで教えていただきました。

パーカッションが入るとリズムが前面に出てきて賑やかです。ウインドチャイム(たくさんの金属の棒が吊されていて、きらきらきらと鳴る楽器)も繊細な音色を奏でていました。願わくばベースもいてほしかった。

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6.RONDO

「RONDO」は夏をイメージして書いた曲(「ちょっと違ったかな?」とも)。キャンプファイヤーなどを思い浮かべて書いたとのこと。ライブの後でお話を伺ったところによると、夏に集中して楽曲の制作をするそうで、『Kijaku』に収録された曲も夏に作ったもの。ということは、これからが創作シーズンになるわけですね。

7.GO ANYWHERE

「どっか行きたい曲(というMCに対して、投げやりですね、と鍵和田さん)」の紹介時には、おふたりの地元である小田原でお祭りがあるのでぜひ小田原へ、とお出かけのオススメをされていました。ゴールデンウィーク、どっか行かなきゃとおもうような軽快な曲でした。

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8.春陽
9.雨の日


今回のライブでぼくがいちばん良かったと感じたのは最新曲の「春陽」でした。まさに春の真ん中ちょっと過ぎたあたりの時期だったせいもあるかもしれませんが、ボーカルの歌詞がしっかりと届いて、ギターの音もきらきらと美しく、パーカッションも心地よかった。いいなあとおもっていると「最後の曲です」ということで、ええ、もう終わっちゃうの?という驚きがありました。

10.NIGHT PARADE

「ライブハウスがオープンする前、待っているひとたちのなかに知っている顔があるとすごくしあわせ。みんなに支えてもらって嬉しいです。これからも続けていきたい。次の目標を追っていけるといいな、とおもいます」というMC。そしてアンコールは鍵和田さんがアコースティックギターのみで作った最初の曲「wind」。

11.wind

リリースパーティが終わって地下のライブハウスから出ると、外はまだ明るい休日の渋谷で、音楽の余韻に浸りつつ渋谷の駅まで歩きました。子供連れのひとも多く、ほんわりとしあわせな気分になりました。

DSCF7342.JPG今回参加したひとたちには、6曲入りのCDが配られました。嬉しい特典です。半透明の洒落た封筒に入っていて、CDを取り出すときにミントのようないい匂いがしました。それから、鳥のかたちをしたクッキーも配られました。これはlullalooさん特製です。

ツイッターで教えていただいたのですが、このクッキーは「卵や乳製品や白砂糖を使ってないマクロビオティックなおかしなんです。そこに(食品添加物として使用できる)精油(アロマオイル)を入れています♪アールグレイという紅茶に使われるベルガモットという精油を入れました☆」ということで、ふつうのクッキーとはちょっと違った美味しさでした。

音楽はもちろん、音楽以外のことでもいろいろと収穫が多かったリリースパーティ。今後のSOARINGの活動を楽しみにしています。

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SOARING関連のエントリ

SOARINGインストアミニライブ@新宿TOWER RECORDS
http://soseki21.com/2013/03/-soaringtower-records.html

セカンドアルバム『Kijaku』
レビュー>> http://soseki21.com/2013/03/-soaring-kijaku.html

Kijaku
SOARING
Kijaku
曲名リスト
1. Night Parade
2. Ship
3. bamboo
4. river
5. go anywhere
6. prelude
7. Rondo
8. heart
9. Picture at park
10. Universe

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ファーストアルバム『Raven』
レビュー>> http://soseki21.com/2013/03/-soaring-raven.htm

Raven
SOARING
Raven
曲名リスト
1. where's the light
2. with green
3. vega
4. darksea
5. circus
6. 雨の日
7. Raven
8. cage
9. west
10. e.g.
11. wind

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「NIGHT PARADE」PV

中央線沿線の高円寺あたりにはサブカルチャー的な匂いを感じて憧れています。世間がお花見で浮かれている日曜日の夕方、知人の福田クレアさんが率いるバンド、アクサンテギューのライブを見るため東高円寺にあるU.F.O. CLUBに行ってきました。

受け付けを済ませて階下へ。ゴーイング・アンダーグラウンドなわけですが、防音された2枚の重い扉を開くと、そこはまさにアンダーグラウンド。淫靡な世界でした。紅いライトが点り、天井にはミラーボールが回転し、昭和歌謡が大音量で流れている。

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ジントニックを注文して、いちばんめに登場するアクサンテギューの演奏を待ちます。「好きになったのは友達のパパ」というような歌詞の曲がみょうに耳に残った。誰なんでしょう、あれを歌っているのは。

やがてドラムスとベースの演奏とともに、するするとカーテンが開いてアクサンテギュ-登場。最初の曲は「JJB王国のテーマ」です。

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ヴォーカルの前肩智恵子さんは後から旗を振って登場。

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やはりライブはいい。ドラムとベースのずんずん響く音圧が気持ちいい。メンバー紹介のときにハカセと呼ばれていたと記憶していますが、工藤和彦さんのベースはグルーヴしています。ドラムスの小林たかしさんとともにタイトなリズムで音を支えています。写真はぶれちゃってごめんなさい。

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タータンチェックのスカートを履いた福田クレアさんは、クールにギターをプレイしながらコーラスを付けます。しかしギターはいい音させています。そんじょそこらのギター小僧には真似できない音づくりをしている。

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中盤でヴォーカルの前肩智恵子さんが黒いドレスを脱ぐと、その下はボーダーのワンピース。バンドのメンバー全員がボーダーのマリンルックで統一されているのでした。歌いながら客席にキャンディを配ったり、ステージからキャンディを投げるパフォーマンスもありました。

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アクサンテギューのあと2番目に登場したアベジュリーさんはギターの弾き語りで、高円寺らしい雰囲気というか、演奏するというより「演じる」といったほうが正しいようなパフォーマンスを聴かせてくれました。存在感があります。フォーク魂というか、そんな感じ。

P1000492.jpg大笑いしてしまったのが3人編成のソフト・レスラーズですね。これは楽しかった!黒縁眼鏡をかけたギターの方は海水パンツ姿にストラトキャスターといういでたちなのですが、「宇宙・・・宇宙・・・」という語りのパフォーマンスからはじまり、掌編的なロックを演奏する。ギターの調子が悪くて苦戦していたところも含めて、何度も大笑いしました。

カウンターの椅子によりかかってステージを観ていながら、ふと隣りにいた女性に「いつも来ているんですか」と訊ねてみました。「アベジュリーを観に来ているんです」とのこと。ふつうの女性だとおもっていたのだけれど、こちらを向いた目が知的に澄んでいて、ちょっとひるみました。お話したのはそれきりです。またどこかのライブでお会いできるといいなあ。

ライブハウスを出ると、コンビニで買ったサンドウィッチのようなものを食べている福田クレアさんに会い、音楽についてしばし立ち話しました。楽曲を作っているときにはのめり込んでしまい、ほとんどその他のことができなくなってしまうとのこと。ドラマの主題歌のようなお茶の間にウケる曲を作りたいともおっしゃっていました。ふむ。ぼくはインディーズ志向なのだけれど、一般に求められている曲を提供したいという志もわかります。

P1000497.jpg丸ノ内線東高円寺の駅まで歩くあいだ、さくらが咲いていました。夜桜がきれいです。ジントニックとビールだけで食事をしていなかったせいだけれど、なんだか途方もなくお腹が空いた自分がいました。

3月22日金曜日の夜、帰宅につくひとびとの流れに逆らって世田谷から新宿へ。新宿TOWER RECORDSの7階で開催される SOARING インストアミニライブに行ってきました。15分前ぐらいに着いたのだけれど、会場に集まっているひとは疎ら。と、おもっていると続々とひとが集まってきて、開催時にはいっぱいになりました。

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時間になってSOARINGのおふたりが登場。エレクトロニカのコーナーにアルバムが置かれていたのでラップトップなスタイルなのかなとおもったのですが、歌とアコギというシンプルでアンプラグドな構成でした。むしろそれがいい雰囲気。

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「いつもは(ライブハウスなどの)暗い場所ばかりで演奏しているけれど、今日はみなさんの顔がみえて恥ずかしい。緊張している」などという言葉もありましたが、笑顔がみえて楽しそう。

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演奏がはじまると、ヴォーカルのChilさんの声に魅了されました。ギターの演奏をバックにしているので歌詞も聴き取りやすい。ささやき系の歌声だとおもうのですが、ひとの歌声は楽器だな、と感じる。PAでは、かなり明瞭なディレイをかけていて、生の声とディレイの声の重なりがうつくしい。

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セットリストはこんな感じだったかな、と。

  1. RONDO
  2. BAMBOO
  3. 雨の日
  4. GO
  5. RIVER
  6. NIGHT PARADE
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「GO」の前に「みなさんお花見に行きましたか」というChilさんのMC。手を揚げるひとがたくさんいました。お花見も今週までというウワサも聞き、さくらが散らないうちにお花見しておきたいとおもいました。ぼくの左隣に、きれいなOLさんが3人いらっしゃったのですが、どうやら彼女たちはChilさんの知り合いらしく、行ったよね、というような相槌があってちょっと和んだ。

アコースティックギターを弾いているTakuya KAGIWADAさんは前髪が長く、うつむいて弾くギタースタイルがシューゲイザーっぽくていいです。ブリティッシュな感じ。かっこいい。今回はアコギだったのですが、ライブではエレキなども弾くのでしょうか。轟音リバーブで、王道シューゲイザーを演奏してほしいですね。

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ライブが終わると、SOARINGおふたり自らから、アルバム購入特典である未収録2曲の入ったCD-Rをいただきました。

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びっくりしたのは、NIGHT PARADEをTOWER RECORDSで試聴して泣けました、とお話したところ「ブログ書いてますよね」と言われたこと。ぼくのブログのエントリをおふたりで読んでいたようなのです。うれしかった。

これがいただいたものです。

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サインもいただきました。

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アンプラグドなライブを堪能したあとにはファーストアルバムも聴きたくなり、TOWER RECORDSの10階のフロアに行って購入。4月の29日には渋谷HOMEでライブもあるそうです。行きたい。久しぶりに追いかけたいアーティストに出会いました。

最後に、ライブで生の演奏に触れて、あらためて、この曲は素晴らしいとおもったのでエントリに掲載します。「NIGHT PARADE」です。


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